月1連載「Road to Opal」

Road to Opal 5

困ったもので、当時の写真がなかなか残っておらず、ここ数年くらいの写真などもおりまぜながらこれからは紹介してゆきたいと思います。

ここ10年位の内にライトニングリッヂに行かれた方は見たことあるかもしれませんが、ライトニングリッヂ手前のハイウェイ横には町に入る人達を見守るように巨大な鉄製のエミューが佇んでいます。その名はStanley。20年前の当時にはありませんでしたが、地元を代表するアーティストでもJohn Murrayの作品ですね。荒野に聳え立つエミューはなかなかに見ものですね。
もう一つ、ライトニングリッヂという名前の由来がわかる記念碑が町への入口付近に設置されています。それによると1870年頃に1人の羊飼いと、牧羊犬、そして600頭もの羊が、雷に打たれて亡くなってしまったとの事で、それを由来として、このエリア周辺の事が非公式にLightningRidgeと呼ばれるようになり、1963年に初めて公式名として登録されたようです。なので公式には割と日の浅い町名という事になりますね。

さて、少し脱線しましたが、
そんなこんなで、今よりももっともっと寂しい道路を経て、無事にライトニングリッヂにたどり着いたおぢさん2人がまず目指したのは、寝床の確保。
前日のDubboではうっかり、浮かれて、贅沢にモーテルに泊まってしまったのですが、先はまだ長い(この時点ではそう思っていた)ので、そんな贅沢はしてられないわけで。なるべく安そうな所を探して見て回ったところ「Caravan Park」なる看板をあちらこちらに見かけるわけです。このCaravan Park、日本で言うところのオートキャンプ場みたいな施設で、基本的には電源が確保されているキャンピングカー専用のゾーンと、乗用車用のゾーンにわかれていたと記憶しています。当然Falcon号は乗用車ゾーンに該当するわけで、敷地内の指定の場所につくと我々を迎えてくれたのは、いわゆる牽引式キャンピングカーの客室部をそのまま宿泊施設に使用しているスタイルのものでした(当時の写真有)。後に旅を続けるとわかってくるのですが、オーストラリア国内にはこのCaravan Parkが実に多く存在しています。おそらくは理由の一つに、国土が大きいことがあり、国内旅行者の多くがキャンピングカーを利用して長期休暇を楽しむ場合が多いと思われるからです。
そんなわけで、簡単なキッチンとエアコン着きの、奥にベッドが2つ着いているシンプルな構造でしたが、お金も大して持っていない2人には十分な設備だったと思います。

シンプルかつ使い回しの良さそうな宿を確保して、そうか、ここがしばらくは根城になるのか!と、心躍らせながらライトニングリッヂでの初めての夜を明かすことになるのです。30手前のおぢさん2人ははたしてブラックオパールを見事探し当てる事はできるのか!?

次号、ライトニングリッヂ採掘編

   
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