HOME INFORMATION月1連載「Road to Opal」

Road to Opal 21

時は2023年7月11日、洋灯舎はライトニングリッヂへと一路向かっていた。
更なる奥地・僻地の赤い大地を目指しつつ、シドニーから寄り道することなくひたすらに車を走らせまずは最初の目的地を目指す。
途中、空港で少し余分に時間を取られ、モタついてしまったせいもあり、久しぶりに黄昏時に車を走らせてしまい、最終的には日も沈み、スリリングなドライブとなってしまった。そう、ヤツらが飛び出してくるのだ。カンガルーレーダーの出力を最大感度まで上げて、全集中でハンドルを握る。かろうじてヤツらの攻撃を交わしながらようやく定宿にたどり着いた頃にはすっかりと夜の帳が下りた頃会いだ。
オーストラリア滞在中、ちゃんとした宿に泊まる時は肉祭りと決めており、この日の夜はランプステーキをXXXXビールでながしこむと同時に、オーストラリアに来たことを改めて実感する。
一夜明け、12日の今日の事だ。
事前にアポを取っていたこともあり、来れば必ず立ち寄る鉱夫のもとを訪ね、何千というブラックオパールを漁る、、漁る、漁る。3時間もすれば、眼は霞み、アタマもくらくらしてくるほどに集中する作業を終える。すでに疲労困憊だ。そしてさらに次のアポ先へと間髪入れずにむかう。それも当然で、毎度のことながらの弾丸旅ゆえに今日のうちに次なる目的地へ向かい北上しないといけないのだ。2番目のアポイントではあまり時間をかけずに目についたものを色々と手に取る。
今回の滞在中にもう一度ライトニングリッヂに立ち寄れる可能性も視野にあったことから、今日のところは作業を終えて町を後にする事に。
次なる目的地はカナムラだ。距離にして400kmほど、時間にして5時間位だが、この間はかなり野生動物の出没の多いエリアを通ることになる。エミュー、カンガルー、ワラビー、さらには自由勝手に放牧されている山羊や羊や牛達が行手に待ち構えている。過度のスピードの出し過ぎだけには十分に注意して、先を目指すとしよう。同時に、道中なにか不測な事態に陥った場合に備えスーパーで十分な水と食料を調達し、いよいよ車のエンジンをかける。
雲一つない快晴。朝の気温は8℃、日中滞は20℃ほどと、数日前に出てきた東京の気温からするとすこぶる快適、いや、むしろ朝はフリースを着込んでも寒いくらいだ。
雨の心配もなく快適に車を走らせるが、ライトニングリッヂを出たのが昼の12:30位だ。5時間かかるとなると、カナムラ到着は17:30頃のはずなので、やはり昨夜同様にちょうど日が沈む頃合いに車を走らせる事になるのでやはり今日もカンガルーレーダーを起動させる必要があるだろう。油断は禁物だ。
17:30。案の定、エミューとカンガルーに進路を塞がれながらも無事に目的地へ到着だ。またしてもいつもの定宿にチェックインを済ませ、旅の汗をながすと、今日の晩餐にありついた。
ランプステーキ、ミディアムレアにマッシュルームソース、サイドはポテト抜きの生野菜マシマシである。時計を見れば7月12日19:00、日本時間にして18:00か。
明日からはいよいよ本格的な僻地へ突入だ。
栄養補給とガソリン(酒)補給を済ませたら、早い朝に備えるとしよう。

次号、前号からの続き「その後の顛末」にいよいよつながるか。

   
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