アンティーク館 足跡(アーカイブ)

大地の灯火、オパール

さて、ここで展示されている石はオパールと呼ばれる宝石です。
知っている宝石の名前を3つ挙げてください、と言われてオパールを挙げた人はなかなかの玄人?
ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルド、真珠など、一般的に有名な宝石がまずは頭に思い浮かべる方がほとんどかと思います。

10月の誕生石としても知られるこのオパール、種類が豊富で、かつて日本でも流行だった乳白色のホワイトオパールやミルキーオパール、オパールの中でも最高級とされるブラックオパール、母岩とともに加工されるボルダーオパール、オレンジ色のファイアーオパールやクリスタルオパール、ブルーオパールなど、さまざまです。

こうしたオパールの多くはオーストラリアで採掘されていて、この宝石館のオパールもまたオーストラリア産のものばかりです。
しかも日本ではほとんど存在すら知られず、目にすることのない大変珍しい種類のオパールなのです。
どれくらい珍しいかというと、本国オーストラリアのオパール商でさえ知らない人がいるくらいなのです。

そのような石なので、正式な名称があまり定まっていませんが、ここは現地の鉱夫達にならってピクチャーオパールと呼んでみたいと思います。

ピクチャーオパールの一つです。抽象画のようなものから、ステンドガラスを連想させる模様。
そして中にはまるで日本の漆塗りと見間違うような美しく繊細なパターンで彩られたオパールもあります。
その全てが人の手を介さずに自然に出来上がったデザインなのですから、あらためて地球の不思議を感じさせられます。

実物は写真で見るよりも、はるかに色鮮やかで、特に照明に工夫を凝らさなくとも、その綺麗さを堪能できる石ばかりです。

こちらも見事なピクチャーオパールのセットです。

ひとつの母岩から削りだされた石なので、見事な調和をかもし出しています。
まるで孔雀のように見えることから、ピーコックと名づけました。

ケースに入れておいておくだけで、すでに完成された作品のように美しい石です。

以前からよく知っている鉱夫のおじさん。自分で掘り出した石を研摩しているところでした。自慢げにいろいろと見せられること、一時間。。。でも中には凄い石もあったりと、どこに何があるかわかりません。

   
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